夏が近付くと町で目につく「冷やし中華はじめました」
暑い日でもツルツツっといけて最高ですか?
ところで〝冷やし中華〟ってなんですか?
〝冷麺〟のことですか?
いういや〝冷麺〟は〝冷麺〟であって、冷やし中華とは違うでしょ?
んん?頭がこんがらがってきましたか?
目次
冷やし中華と冷麺の違い
〝冷やし中華と冷麺の違い〟といっても、ここでいう違いは、「冷やし中華は錦糸卵、キュウリ、ハムの千切りが・・・」、で、「冷麺はそば粉とでん粉で・・・麺の腰が強くって!」とかそういう違いではありません。
あくまで、その料理に対する〝呼び名〟つまり〝料理名〟についての違いについてです。
同じ一皿を前にして、全く違う呼び方をする人が存在する料理なもんですから。
おそらく、現代の日本において一番認識が多いであろう使い分けでいくと、こんな感じでしょう。
ラーメンの麺に錦糸卵、キュウリ、ハムの千切りが載っててスープはなく、醤油だれや胡麻ダレをかけて食べるヤツ
ちなみに、中華と付きますが日本で生まれた食べ方です
なので中国では〝日式冷麺〟なとど呼ばれたりするようです
● 冷麺
焼き肉屋さんとかで出てくる朝鮮半島の麺料理で、大抵は銀の器に入ってて、ちょっと辛めの冷たいスープがたっぷり入ってるヤツ
なんだ全然違うじゃないかってとこですが、これはあくまで多いであろう呼び方であって、誰でも彼でもそう呼んでいるわけではないんですね。
そう、自分の当たり前な常識は、人にとっては全然違ったりするもんなんです。
では、本題に入りましょう!
冷やし中華と冷麺は同じもの??
言葉がそうであるように、食べ物だって地方によって呼び方が違うことって結構あるんですよね。
実は冷やし中華もその一つ!
さきほど簡単に説明した冷やし中華のことを関西では冷麺とも呼びます。
というか、人によっては冷麺こそが冷やし中華であり、冷やし中華なんて呼び方はしません。
これは、はっきりとした分布は分かりませんが「西冷麺、東冷やし中華」の傾向があるようです。
関東方面や東北方面では冷やし中華のことを冷麺などということは、ほぼありませんが、西日本では関西だけではなく、四国でも九州でもその傾向があります。
そういう意味では冷やし中華と冷麺は同じ食べ物なんですね。
関東圏で冷麺と言えば韓国冷麺のことですが、関西圏では冷麺と言えば、冷やし中華の場合もあれば、韓国冷麺の場合もあるんです。
これは、後で詳しく話しますが、年代によっても違いますし、場所によっても異なってきます。
TPOってやつですかね?
ちょっと違うか・・・。
つまり関西で、ラーメン屋や中華料理屋や大衆食堂で冷麺と言えば冷やし中華のことですが、焼き肉屋で冷麺といえば韓国冷麺って感じです。
けど、そもそも韓国冷麺が日本にはじめて持ち込まれたのは、戦前のことで、関西圏である神戸の長田なんですね。
ちなみに岩手の盛岡では盛岡冷麺が有名で、盛岡で冷麺といえば100人中100人が盛岡冷麺を思い浮かべるそうです。
そして冷やし中華は〝冷風麺〟と呼ぶとのこと。
時代の流れで冷麺が冷やし中華に変わった?
ところで私は関西圏である兵庫県は神戸の人間です。
生まれも育ちも現在もです。
けど・・・・冷やし中華の事は冷やし中華といい、韓国冷麺のことは冷麺と言います。
んん?
なんか、さっきと言ってることが違いますよね。
これ、さっき年代によるとも言いましたが、時代の流れによっても変わってきてるんですよ。
思い返せば、 私も子供のころは冷やし中華の事を冷麺と呼んでいました 。
それがいつの間にやら冷やし中華と呼んでいました。
それがいつからだったのかははっきりとはしませんが、15年前頃にはもう冷やし中華と呼んでいたのは確実です。
では、何故そうなったのか・・・。
それは、韓国冷麺がマイナーだったからでしょう。
そもそもそんなもの食べたことがありませんでした。
まぁ、韓国冷麺自体はあったのでしょうが、焼き肉屋に連れてってもらう事なんて皆無でしたからね。
それが、2003年頃からの韓流ブームの到来で、いろんな韓国のものがクローズアップされるようになり、韓国冷麺もメジャーになっていったのかなと。
あとは、ネット環境の発達によって、日本中が今までにも増して身近になり、地方独特ってものが薄れていったということもあるかと思います。
ですから、関西圏でも年輩の方ほど、冷やし中華を冷麺という率は高いです。
それとコンビニで冷やし中華が冷やし中華として広く販売されるようになったことも影響でかいですね。
最後に、 7月7日は〝冷やし中華の日〟 です。
1995年に作られたそうですが、何も七夕に被らせなくてもいいと思うのですが・・