
日本救急医学会が、熱中症の診療についてのガイドラインを初めてまとめました
学校や職場、介護の現場、一般の人にも役に立つとのことです
目次
熱中症の重傷度をガイドラインで3分類
ガイドラインでは熱中症の重傷度を三つに分類しています
筋肉痛などがある状態
誰かがそばで見守り、体の表面を冷やすことや水分や塩分の補給など現場で手当てをし、改善しなければ医療機関へ
医療機関を受診
入院が必要
熱中症の予防や治療には何を飲めばいい?
熱中症の予防・治療には水分だけでは足りず
塩分も必要であることは、最近は広く知られているところです
理由は、熱中症では水分とともにNa(ナトリウム)など電解質の喪失があるので
Na 欠乏性脱水が主な病態であることから
水分の補給に加えて適切な電解質の補給が重要だからです
そのため、熱中症の徴候が現れたときは
塩分を水分の両方を適切に含んだもの(0.1~0.2%の食塩水)が推奨されています
実際、その濃度の食塩水を作ることは面倒ですので
現実的には 市販の経口補水液 が望ましところです
では、市販の経口補水液とは何かというと
日本で普及しているのは 大塚製薬のオーエスワン(OS-1) が広く普及しています
推奨されている摂取量は高齢者を含む学童から成人が500 ~1,000mL /日
幼児が300 ~ 600mL /日
乳児が体重1kg 当たり30 ~ 50mL /日を目安とされています
乳幼児用として 和光堂からアクアライトORS が発売されています
子供さんの場合はことらでも良いでしょう
ORSでない 普通のアクアライトは経口補水液としては不向き です
熱中症の予防や治療にスポーツドリンクではダメなの?
通常の水分・電解質補給であれば市販のスポーツドリンクで十分です
健康な成人でも下痢や嘔吐、発熱、発汗、経口摂取不足
いわゆる夏バテを感じた際に飲むことで熱中症の予防になります
厳密には予防という観点からは
スポーツドリンクを何度も飲むことで問題ないのですが
スポーツドリンクは塩分量が少なく
糖分が多いことを認識しておく必要があります
つまり・・・・太りますよ(*゚Д゚)
また、水分のみの補給では水分は補給されるもののNa が希釈され
痙攣(けいれん)が出やすくなりますし
補給された水分は血清浸透圧の低下による水利尿によって
体外に排泄されてしまうので、塩分とのバランスが重要になります
経口補水液の他ですと
水分塩分のバランスが難しいですが
昔から水を飲むだけでなく塩を舐める習慣もありますし
梅昆布茶や味噌汁などもミネラル、塩分が豊富に含まれていて
熱中症の予防に有効と考えられています
また、必要なときにすぐにオーエスワンなどを購入できない事も多いとでしょう
そのようなときは、スポーツドリンクで良いのですが
ポカリスエットが売っていれば、迷わずポカリにしてください
アクエリアスなど他のスポーツドリンクに比べナトリウムが多く含まれています
そもそもポカリは風邪で脱水時に栄養補給するための飲み物として作られているので、熱中症にも効果的です
お医者さんからもあらゆる場面でアクエリアスという言葉は出て来ませんが
ポカリスエットをって話は良く聞きます
これは、別に医者が大塚製薬から賄賂を貰っているわけではありません(^^)
まとめ
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