病院で痛み止め(鎮痛剤)が処方されることがありますよね。
ドラッグストアで購入できる痛み止めもあります。
いろんな種類の痛み止めがありますが、最も有名なのはボルタレンやロキソニンでしょうか。
今日はこのボルタレンとロキソニンを中心に、鎮痛剤の効き方や使い分け、摂取量や服用間隔、服用時のアルコールの摂取について書いていきます。
目次
痛み止めのボルタレンとロキソニンの効き方の違いと使い分け
鎮痛剤、痛み止めというのもには色んな種類があります。
強さや仕組みなどについての詳細はコチラをご覧ください。
⇒ 鎮痛剤の強さは三段階|痛み止めの仕組み|NSAIDs|鎮痛薬と鎮痛剤の違い
さて、まずは数ある鎮痛剤の中でも病院で処方される機会の多いボルタレンとロキソニンの効き方の違いについて。
ボルタレンの薬の成分は 〝ジクロフェナクナトリウム〟
ロキソニンの薬の成分は 〝ロキソプロフェンナトリウム〟
どちらもNSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれる抗炎症薬で、ロキソニンは大丈夫ですが、 ボルタレンの経口薬はドラッグストアで購入できません 。
ボルタレンと同じ成分のジクロフェナクを含んだ市販の鎮痛剤は、ローションタイプ、ゲルタイプ、スプレータイプ、テープタイプといった、塗ったり貼ったりするタイプだけです。
ボルタレンはドラッグストアで経口薬、つまり飲み薬タイプが販売されていない・・・、つまりそれだけ強力であるということです。
ちなみに市販されている経口タイプの鎮痛剤の有名どころの強さの順番はこんな感じです。
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●イブ、セデス(イブプロフェン)
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●バファリン、ケロリン(アスピリン)
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●ノーシン、小児用バファリン(アセトアミノフェン)
え~、少し話が逸れました。
ボルタレンとロキソニンに戻ります。
先ほどお話ししましたように痛み止めの強さはロキソニンよりもボルタレンが上になります。
それでは、ボルタレンを飲めばいいじゃないかと思うところですが、その代償として、胃を荒らしてしてしまう副作用は強くなります。
また、ボルタレンの方が強い痛みにも効きますが、ロキソニンの方が速く効くという利点もあります。
吸収の速さを比較すると、最高血中濃度に達する時間がボルタレンは2.72時間(2時間43分)であるところ、ロキソニンはたったの0.79時間(47分)と3.5倍ほどの違いがあります。
効き始めの時間については、ロキソニンは速い場合で15分、遅くても50分ほどとのこと。
痛くて仕方がなくて鎮痛剤を飲むときは、少しでも速く効いて欲しいものですよね。
以上からもロキソニンで効かない痛みにはボルタレンを使うという流れが良いでしょう。
処方されたボルタレンで十分効いているなら、次に処方してもらうときはロキソニンにして貰うのも良いと思います。
ただ、ボルタレンやロキソニンの鎮痛効果は、片頭痛、神経痛、胃潰瘍などの痛みには適しません。
ボルタレンは病院の処方薬のみなので大丈夫ですが、市販の鎮痛剤を購入するときは、痛みの原因が何であるかを考慮しましょう。
痛み止めの摂取量や間隔はどうすればいい?
痛み止めの服用は食後が基本です。
鎮痛作用を起こす過程で胃液の分泌が促進されるので、強いものならただでさえ胃を荒らす副作用が心配されるところですので空腹時は避けましょう。
毎食後と指示が出ていても必ずしも毎食後飲む必要はなく、痛いときだけ飲む感じでいいでしょう。
また、ボルタレンでもロキソニンでも NSAIDsのリスクは使用期間が長くなるほど高くなり、効果は逆に少なくなる ようです。
使うなら痛みの酷い初期に集中して使うのが効果的で安全です。
長期間使用すると、体にその薬に対する抵抗力が出来てしまい、段々効きが悪くなるという話も聞きます。
耐性ってやつですね。
また、人によって身体に合う、合わないもあり、薬疹が出たり、水膨れが出たりといった副作用が起こることもあります。
私のかかっていた病院では、ボルタレンで意識を失った患者さんもいました。
身体の大きな成人男性です。
鎮痛剤を飲んでるとき酒は控えた方がいいの?
鎮痛剤を服用しているときにアルコールは御法度という話を聞いたこともあるのではないでしょうか。
鎮痛剤に限らずですが、 アルコールは薬の作用を強くしたり弱めたり、重い副作用をもたらしたりすることがある ので要注意です。
実際、普段ならお酒を飲んでも平気なのに、鎮痛剤を飲んでいたときは気分が悪くなったり、冷や汗が出たり、動悸、吐き気、記憶が飛ぶなど、普段よりも酔いの症状が酷くなったという人はいます。
飲酒の量にもよると思いますので、鎮痛剤服用時に飲み会などでの多量の飲酒は控えるべきでしょう。