病院やデイサービス等でリハビリテーションを行う一職種に理学療法士があります。
その理学療法士になるためには、大学や専門学校を卒業し、国家試験に合格する必要があります。
また、働くステージも病院だけで無く、公務員やトレーナー、開業と様々です。
今回はその大学と専門学校の違いや働くステージの違いとその年収について解説していきます。
※当記事は現役理学療法士さんに書いて頂きました
目次
理学療法士の年収は大卒と専門学校卒で違いがあるの?
そもそも大学卒業と専門学校卒業で年収に違いがあるかというと、多少あります。
大学は4年制ですが、 専門学校では3年制と4年制 があります。
その場合、当然ですが4年制の大学卒業のほうが、年収は上がります。
4年制の専門学校と大学とで差があるかと言えば、就職先によります。
しかし、一般的には大学卒業のほうが高めに設定されます。
ちなみに私自身は4年制の専門学校卒業で、大学卒業の同期と2年分は差がありましたが、3年目からは同じ年収となりました。
あと余談ですが、大学は一般教養も学ぶため、学士として学ぶ傾向にありますが、専門学校では専門的な教養が多いため、治療家として学ぶ傾向があります。
専門学校のほうが理学療法士として治療するには良いかもしれませんが、学生さんの実習を見ていると、大学と比較して一般教養が少ないためなのかどうかは分かりませんが、非常識なタイプの学生が多い印象があります。
理学療法士の年収① 公務員だとどれくらい?
まず、理学療法士で公務員として働くには、公立の病院や行政機関で働くこととなります。
しかしその場合、理学療法士の資格だけで無く、一般教養試験という試験を受けることが必要となります。
年収に関しては、就職先によりますが、国立や共立の病院での勤務の方が、安定はしています。
また、公務員は 土日の休みを安定してとれるのも魅力 です。
理学療法士の年収② スポーツトレーナーになるとどれくらいに?
平均で年収200~500万程度ですが、結論から言うとピンキリです。
安い人では高校生のアルバイト以下の方も います。プロ相手に専属のトレーナーともなれば、高額となりますが、専属チームとの契約は容易ではありません。
特に、契約出来る人口が限られている中で、すでに契約しているところが多いため、倍率が極端に跳ね上がるからです。
また、トレーナーは、理学療法士以外にもアスレティックトレーナーや鍼灸師とライバルが多いです。
スポーツトレーナーでは、慢性的な身体のケアとして理学療法士と契約するところもありますが、個人的には 試合中やその場ですぐに効果が出せる鍼灸師のほうが、多い印象 があります。
理学療法士の年収③ 独立開業したらどれくらい稼げる?
独立して開業となると、利用者様の数によって変動が大きいです。
そのため、利用者様の確保を出来るかどうかや時期によっても変動が激しいです。
また、セラピスト自身も相応の知識・技術が必要となります。利用者様に「あそこの人にやってもらえてよかった」「効果がとてもあったから続けて行きたい」と思わせることが出来なければ継続して収益が安定しません。
また、利用者様も継続してずっと利用していると「本当に通っている意味があるのか」と思われる為、しっかりと予後を予測して期間内で目標まで治療していくことが必要です。
そのため、ある程度の経験や知識、技術が伴っていなければ、開業して食べていけるほどの収入が得られなくなります。
あとは、経営センスも必要でしょうね。
聞いた話では、理学療法士4年目で開業した方は、なんとか生活出来るようではありますが、余裕があるわけでは無いようです。
●これが現実なのか?
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まとめ
しかし、一般病院以外の公務員やトレーナー、独立開業で生計を立てていくには、それなりの知識や技術が必要です。
そのため、国家試験を合格して、まずは一般病院勤務となり、数年後に転職する方が多いです。
公務員やトレーナー、独立開業をしていくには、それなりの時間を要します。
また、理学療法士は毎年一万人程度増えているため、今後、更に競争率は上がっていくので、働き方は色々と考えていく必要がありますね。