理学療法士の専門学校に入学したはいいけど、そのあと様々な理由で留年することとなったらどうなるか、また現役の方でも留年した人はいるのか、大学との違いについて悩むことがあると思います。
学生の頃は私自身もその壁に突き当たり、悩んだこともありました。
今回はそのような悩みを解決出来れば、またこんな考え方もあるのかということをご紹介出来ればと思います。
※当記事は現役理学療法士さんに書いて頂きました
目次
理学療法士の専門学校を留年したらどうなる?
専門学校に留年したら、当然ですが、デメリットはあります。
まず1つ目は、学費の問題です。
理学療法士の専門学校では、特に学費は高いです。
その学費の一年分が追加されるということになるので、金銭面での負担はかなり大きいです。
2つ目のデメリットは、本人のやる気の問題です。
単純に留年というだけでも大体の人のモチベーションは下がります。
その状態で勉強がはかどるかというとそんなことはありませんね。
また、今まで同級生と同じ環境で勉強出来ていたのが、留年すると一年下の子たちと勉強することになるので、少なからずプレッシャーがかかります。
しかし、 留年にはデメリットが大きい反面、メリットも 存在します。
メリットの1つ目は、勉強の復習が出来ることです。
人間は失敗しないと、なかなか成長しないものです。
留年したことにより、勉強に対する考え方を改めることで、留年せずに何気なしに理学療法士として働いている人より、質の高い理学療法士にもなることが出来ます。
2つ目のメリットは、元同級生との繋がりはあるので、勉強の予習やテスト・実習の対策を先に予測出来ることです。
特に理学療法士となる学生さんで 留年になる可能性が高いのは、学力不足では無く、実習による不合格 です。
そのため、実習先の情報を聞きやすく、対策をある程度事前に立てることがメリットにはなります。
理学療法士の専門学校に入ったけどもう辞めたい!学費はどうなる?
専門学校に入ってから「やりたかったことと違う」「自分には合わなかった」という理由で辞めたいという声を必ずと言っていい程聞きます。
「やりたかったことと違う」ということは、事前に理学療法士という職業を調べていても感じることはあると思います。
しかし、理学療法士の働き方は多種多様であり、病院勤務だけでなく、教師や開業といったことも可能です。
なので、特に3、4年で悩んでいる場合は、学費を払った分も勿体無くなるので、資格を取ってから考えるのが一番自分のためになると思います。
ちなみに辞める場合は、学校に依りますが、学費の返金はあまり無いです。
学校側も商売ですので、なかなか全額返金するケースは珍しいですね。
また、「自分には合わなかった」と特に実習中や実習後によく耳にします。
しかし、 学生さんの実習内容と、実際の理学療法士の仕事は全然違います 。
そのため、「自分には合わなかった」と感じるのは、実際に資格を取ってから感じるものです。
理学療法士の専門学校と大学の違い
専門学校と大学には、各々メリットとデメリットがあります。
専門学校は、実践的な知識を学ぶことが多いため、治療家としての理学療法士になる傾向にあります。
そのメリットは、分かるように「即戦力」になれることが強みです。
逆にデメリットは、学費が高いことが挙げられます。
一方、大学は一般教養もあるため、学士としての理学療法士になる傾向にあります。
大学の場合のメリットは、専門学校と比較し、学費が安いことがあります。
しかし、国家資格を取るための医療についての勉強なので、めちゃくちゃ安いという訳でも無いです。
デメリットは、「即戦力」になるという訳ではないこと。
また、一般教養もあるため、専門知識以外の勉強もしないと卒業が出来ないことがあります。
●PTの大学、専門学校についてはコチラにも書いています。
⇒ 理学療法士の年収は大卒と専門卒で違う?公務員?独立したら?
●将来を悩んでいるなら参考までに
⇒ 理学療法士の年収は低い?最高でどれぐらい?上げる方法は?
●PTとOTの違いは?
⇒理学療法士と作業療法士の両方なれる?大きな違いと将来性
まとめ
専門学校卒業の方でも「学士」を取って実際に教師として働いている方もいます。
また、大学卒業の方でも「治療家」として多くの手技を生み出している方々も多くいます。
私の知人には学生時代に問題児で留年もしていた方が、成功して開業している方もいます。
そのため、一番大切なのは専門学校卒業・大学卒業という肩書きでも無く、実際に理学療法士という国家資格を獲得し、その後、どのように勉強して活かしていくかです。
学生の方で悩んでいる方々は多いと思います。
そのような方は、まず理学療法士の資格を取ってから悩むことをお勧めします。