特にスポーツをやっている子供なんかで、練習や試合が終わると足の甲が痛いと訴えることがあります。
足を見てみると、確かにちょっと腫れてる感じ?
で、病院に行きレントゲンを撮っても異常無し。(´・ω・`)?
目次
子どもの足の甲の痛みの原因は?
冒頭の話の続きですが、異常ナシってことで「まぁ、しばらく安静にしててください。」なんて言われて帰ってきます。
けど、それからも靴を履いたら靴と当たる所が痛いとか、荷重を掛けると痛いとか、そんな訴えが出てき、痛みや腫れは治まらない。
そんな状況ならそれは、〝中足骨疲労骨折(ちゅうそくこつひろうこっせつ)〟かもしれません( ー`дー´)
中足骨とは足の指の下の部分の骨です。
指の骨は指骨(しこつ)といいますが、親指には2本、その他の指には3本ありますね。
その、下の骨です。
足の指は5本ですので、中足骨も5本あるのですが、特に第2中足骨(人差し指の下)と第3中足骨(中指の下)に多く発症します。
どうですか?
もし、その辺の痛みであれば、もう少し読み進めていってください。
扁平足ではないですか?
足の骨は地面に対してアーチ型を作って体重を支えています。
このアーチ状の足に体重がかかると、アーチは下がってたわみます。
そのときの着地や踏み込みのときの衝撃は大きく、とても強い力が加わりますね。
これが何度も何度も繰り返されることにより、筋疲労が生じてくると、筋肉が柔軟性を失い、アーチを支えるときの負荷が人差し指と中指の下の中足骨に集中してきてしまうんです。
そして疲労骨折という順序です。
特に足のアーチの少ない、いわゆる扁平足(へんぺいそく)の場合になりやすいです。
中足骨が疲労骨折する仕組みは分かりましたが、では、そもそも疲労骨折とは何なのでしょうか?
そもそも疲労骨折って何?
疲労骨折、疲れて骨折?-ω-)?
まぁ、何にせよ骨が折れてるってことですよね。
けど、レントゲンには何も異常がないって言われ・・・。
骨折ならレントゲンに写るはずなのですが、これ何故なんでしょうか (´・ω・`)?
それでは、疲労骨折のメカニズムを簡単に解説します。
骨は中までギッシリと骨組織が詰まっているのではありません。
骨の中には空洞があるんです。
これを骨髄腔と言います。
骨髄腔には、血を造る骨髄などが入っています。
骨折はこの骨髄腔ごと骨組織が折れる事もあれば、表面側の骨組織にだけヒビが入るような事もあります。
いずれにしても、骨がずれるほどの骨折でなくても、表面に骨折線が入ることから、レントゲンを撮れば一目瞭然で骨折が判明するわけなんです。
骨折は大きな力が加わることによって生じますが、疲労骨折は、骨折するほどの大きな力でなくても、繰り返し一定以上の衝撃が局所的に骨に掛かり続けることによって、骨組織に微細なひびが生じます。
このとき、骨組織の表面にひびが生じているのではなく、あくまで骨の表面と骨髄腔の間の骨組織の中身にひびが生じます。
しかし、このひびは骨の持つ新陳代謝機能で修復されて行くのですが、その修復されているときに、更に一定以上の衝撃が掛かり続けると、ひびの修復よりもひびが出来る速度が勝り、ひびがさらに進んで骨折になってしまいます。
これが疲労骨折です。
つまり、骨の表面上には骨折が無いのですが、骨組織の中で骨折している状態ですね。
表面上は見えなくても骨折ですので、古い骨を壊す細胞と、新しい骨を造る細胞が盛んに働き骨折を治していきます。
骨折は治ると元より太くなりますよね?
疲労骨折の場合も同じで、その部分が治ると骨は太くなっています。
疲労骨折が治る過程でも仮骨というものが確認できるので、受傷当初はレントゲンを撮って何の異常が無くても、2~3週後にレントゲンを撮れば、疲労骨折していたんだなということが分かったりします。
いずれにしても、中足骨疲労骨折の疑いがあれば、対処方法は安静です。
スポーツが原因であれば、足に負荷のかかる練習やトレーニングは中止し、できるだけ中足骨に負荷がかからないように過ごしましょう。