スポーツを一生懸命頑張れば頑張るほどケガは付きものになってきます。
今日は、スポーツを頑張る小学生によく起こる踵(かかと)の痛みについて書いていきますね。
目次
小学生の踵の痛みはシーバー病?
小学生くらいのスポーツを頑張るお子さんが、練習後や練習中に踵の痛みを訴えることがあります。
また、練習の最初だけ痛がって大丈夫になることもありますし、朝起きたときに痛みを訴える子も多いです。
このような踵の痛みは〝Sever病〟かもしれません
〝シーバー病〟と読み、発音の問題でセーバー病とも呼ばれたりしますが、日本名は〝踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)〟です。
成長期のお子さんの踵の痛みであれば、 原因の最有力候補 でしょう。
痛みの場所が踵よりももっと前の方であれば、こちらもご覧ください。
⇒ 内側くるぶし斜め下が痛い!・・・
シーバー病の原因と症状
シーバー病によって痛む踵の場所は、アキレス腱が踵の骨(踵骨)に付く場所になる踵の後ろ側や踵の裏面によく出ます。
軽い腫れが見られ、踵が痛むことでつま先歩きになる子もいます。
レントゲンを撮ると、骨端核の分節化(ひびが入る)などの所見が見られる場合もあります。
この原因としては、成長中の子どもの踵の骨の先端の柔らかい成長軟骨が 「走る、跳ぶ、着地する、踏ん張る」 といった衝撃や圧力によって筋肉が収縮する度に引っ張られ続けて炎症が起こったり、微小な骨折が起きたり、上方向にあるアキレス腱や足先方向にある足底腱膜に引っ張られて軟骨部分が剥がれてしまったりするんです。
何故、成長期に起こるのかというと 骨の成長に筋肉の成長が追いついていないから なんですね。
グングン成長して長くなった骨に対し、まだ筋肉はそこまで成長してなくてゆとりがない状況下に置かれています。
そこに衝撃が繰り返しかかることで発症するという仕組みです。
シーバー病は踵ですが、同じく骨の成長に筋肉が追いつかないことが原因で起こる膝の疾患に、有名なオスグッドがあります。
オスグッド病についてはコチラをご覧ください。
⇒ オスグッドの原因は筋肉|柔軟性と姿勢|やってはダメな事と意味のない事
シーバー病の対処法は?
まず病院に行くなら診療科は整形外科になりますが、もちろん病院に行ったからと言って治るものではありません。
まぁ、原因を特定するのが目的になるでしょうか・・・・。
シーバー病の一番の対処法、それは疑うことなく〝安静〟です。
安静以上の対処法はありません。
スポーツをしている子であれば、少しでも練習を休みたくないという子もいるでしょうが、痛みが引くまででなく 痛みが引いてもしばらくは練習を中止 するのが一番の策です。
初めて発症したのなら、ここを我慢することで、今後の繰り返しの発症を抑えることが出来るかもしれません。
シーバー病は完全に治ったと思ってもまた再発することが多い疾患なんです。
初めてのことで、それほど症状が酷くなければ3日ほどで痛みは治まり炎症もなくなるでしょうが、その後しばらく少なくとも一週間は安静にしておくべきでしょう。
その間、何もしないのが不安であれば、その間、筋肉を柔軟にするストレッチを極めてみるのはいかがでしょうか?
きっと今後に生きてきますよ。
あとはサッカーや野球などスパイクを履く競技をしているのであれば、競技復帰しても 練習ではスパイクを履かない のも効果的です。
例えばサッカーのスパイクはトレシューの4倍以上の衝撃が足に伝わるそうです。
スポーツ店などのシューズコーナーにも置いている衝撃緩衝材が組み込まれたインソールや踵部分のクッション性を高めるヒールパットなどを使ってみるのもいいでしょう。
※スポーツ別の専用インソール
価格:5,500円 |
まとめ
- 小学生の踵(かかと)の痛みはシーバー病の可能性が高い
- シーバー病は骨の成長に筋肉が追いつかない成長期に起こる障害
- シーバー病は「走る、跳ぶ、着地する、踏ん張る」などの繰り返しの衝撃によって起こってくる
- シーバー病の一番の対応策は安静
- スパイクを履く競技の場合、練習中はスパイクを使用するべきではない
- インソールやヒールパットなども上手く使いこなすのがベター