〝爆弾低気圧〟と呼ばれる低気圧が、月が変わったばかりの今日、10月1日から明日にかけて日本列島に訪れそうです。
ところで、爆弾低気圧って何なのでしょうか? 台風とは違うのか? 進路予想とかはどうなっているのか?などについて書いていきます。
目次
台風が爆弾低気圧に!
〝爆弾低気圧〟とは、簡単に言えば24時間に24hPa以上発達する低気圧のことです。
それが、今日1日(木)から明日2日(金)にかけて日本にやって来て、その倍ほども一気に発達して大荒れの天気になる見込みです。
言わば〝超爆弾低気圧〟ですね。
過去には3年前の2012年春に、一気に42hPa発達した低気圧があったのですが、このときは爆弾低気圧による突風でトラックが横転したりしていました(*゜Д゜)
この爆弾低気圧での最大瞬間風速は、山形県酒田市飛鳥で51.1mを記録しています。
今回は、それを上回る可能性もある、かなりレアな発達ぶりになりそうです。
この爆弾低気圧、実は先日、先島諸島で猛威をふるい、与那国島で最大瞬間風速81.1mというとんでもない風を吹かせた台風21号が温帯低気圧に変わったものなんです。
台風21号が南から運んできた暖かい空気と、大陸にあった冷たい空気がぶつかりあって低気圧が猛発達し、それが東に移動して日本にやってきました。
爆弾低気圧は、天気図を見ると等圧線の間隔がとても小さいのが特徴です。
これは、気圧の傾きが急であることを意味し、強い風が吹き荒れます。
日本付近では10月から1月頃の冬の嵐の時期、そして2月から3月の春一番の時期が最も多く発生します。
ちなみに気象庁は、予報用語として〝爆弾低気圧〟という言葉は使わず、〝急速に発達する低気圧〟と言っています。
まぁ、そのまんまの意味で言ってる感じですが、どうも頭に残らないネーミングですが、やっぱ〝爆弾〟って言うのは色々問題があるのでしょうか。
NHKでは、〝猛烈に発達する低気圧〟などと表現することもあったり、読売新聞では、〝猛烈低気圧〟に言い換えているようです。
表現がバラバラになると分かりにくいので、何か〝台風〟みたい共通したネーミングにならないですかね?
台風だって、意味よく分からんですもんね?
まぁ、諸説あるみたいですが・・・
英語では〝bomb cyclone〟なんで、やっぱ爆弾低気圧で良いかな?
猛烈低気圧は無いなぁ・・・
爆弾低気圧と台風は何が違う?950hPaとかだったら台風?
今回のこの爆弾低気圧、現在、中心気圧は990hPa台、これが950hPaほどになるとのこと・・・
猛烈な台風21号が北上して勢力が弱まり、そして温帯低気圧に変化した訳ですが、そんなに気圧低くなったら、また勢力強なってるやん!
それって、また台風に戻ったってことちゃうの?
って・・・・・思いません?
実は、どんなに発達していっても爆弾低気圧は爆弾低気圧であって、台風ではないんです。
台風とは何なのかというと、きっちり定義があるんですね。
これを、台風と言います。
台風みたいに進路予想や暴風域の情報を流さないのは何故?
台風のときは、最新情報がどんどん流れ、進路予想を多くの人が気にしますが、台風並みに発達している爆弾低気圧でも、進路予想なんて聞いたことがありません。
これ、どうなんでしょうか?
台風(熱帯低気圧)と温帯低気圧は構造が違っていて、爆弾低気圧と一般に言われるものでも中心付近が必ずしも最大の強風域になるとは限りません。
熱エネルギーが局所的に発達した台風なら影響範囲も特定しやすいのに対し、前線を伴った温帯低気圧は天気図上では中心はありますが、影響範囲は等圧線が混み合っているところ全域なので特定できないという実際があります。
そう、台風は中心付近に最も風の強い領域があるのに対し、爆弾低気圧は中心から離れた場所や寒冷前線付近に最も風の強い領域があるんで、台風のように円形の範囲で暴風域を示すことができないからなんですね。
けど、船舶向けの情報には15メートル以上の強風域と24時間先の中心位置は発表されているようです。
船舶関係者はプロなんで、その情報を基に自分らで分析して考えろってことですかね。