毎月、変動するサッカーのFIFA(フィーファ)ランキング。
最近のサムライブルー(日本)は、なんか50位あたりをうろうろしている感じですね。
けど、ちょっと待って!
一昔前は日本もっと上の方にランキングしてなかったっけ?
そもそもこのFIFAランキングってどうやって決めてんの?
といった疑問のある方は読み進めていってください。
FIFAランキングの決定の仕方などについてお話ししていきます。
そんな事はどうでもいいから、最新のランキングが知りたい!って方はコチラへ!
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目次
サッカーのFIFAランキングの決め方はざっくり言うとこんな感じ
ナショナルチームの強さの指標になるFIFAランキングは、FIFA(国際サッカー連盟)が毎月発表するFIFAに加盟する全ての国と地域のランキングです。
現在のランキングの決め方は、A代表(年齢制限の無いつまり最強の代表)の過去4年間の国際Aマッチ(A代表同士の公式国際試合)の成績をもとにポイント化することによって行っています。
つまり、FIFAランキングは過去4年間のA代表の実績によるランキングということです。
ちなみに女子サッカーにもFIFAランキングはありますが、男子と違い過去の全試合が対象であることなどランキングの出し方が違います。
FIFAランキングのポイント算出方法
現行の男子サッカーのFIFAランキングのポイント算出方法を以下に整理しておきます。
対象となる試合は、先ほども言いましたように過去48ヶ月間(4年間)の国際Aマッチです。
そして、その試合から以下のA~Dの数値をはじき出します。
引き分け:1点
負 け :0点
PK勝ち:2点
PK負け:1点
3.0:大陸選手権(※1)の本大会
FIFAコンフィデレーションズカップ
2.5:大陸選手権の予選
FIFAワールドカップ予選
1.0:親善試合(※2)
※1 大陸選手権とはAFCアジアカップ、アフリカネイションズカップ、コパ・アメリカ、CONCACAFゴールドカップ、OFCネイションズカップ、UEFA欧州選手権の6大会
※2 小地域選手権もこれに含まれる
1位:200
2位~149位:200-相手国のFIFAランク
※2位198、3位197と以後1ずつ少なくなり149位は51となる
150位以下:50
0.99:UEFA:(欧州サッカー連盟)
0.85:CONCACAF(北中米カリブサッカー連盟)
0.85:AFC(アジアサッカー連盟)
0.85:CAF(アフリカサッカー連盟)
0.85:OFC(オセアニアサッカー連盟)
上記の定数を元にし〝対戦する2国の定数の合計÷2〟を大陸連盟間の強さの関係を表す係数とする。
例えばブラジルと日本が対戦した場合は(1.00+0.85)÷2=0.925となる。
同大陸同士が対戦する場合はその定数がそのまま適用される。
これらA~Dの数値を全て掛け合わせた数字(A×B×C×D)が、その試合で獲得したポイントとなります。
事例を交えてFIFAランキングのポイントを算定
それでは、日本の1つの試合を例にして計算してみます。
例にする試合は、先日のワールドカップのアジア最終予選で、山口蛍がアディショナルタイムに劇的な勝ち越しゴールを決めた2016年10月6日のイラク戦とします。
B ⇒ ワールドカップ予選なので2.5
C ⇒ イラクはこのとき128位だったはずなので〝200-128=72〟
D ⇒ お互いアジアなので0.85
3×2.5×72×0.85=459
このイラク戦で日本が得たポイントは459ポイントになります。
次にこの試合毎に得たポイントをどう計算するのかを見てみましょう。
2 区切った12ヶ月毎に国際Aマッチで得たポイントを合計し、その期間の国際Aマッチの試合数で割り平均値を出す。
※このとき試合数が5試合以下であった場合は全て5とする。
3 12ヶ月毎に区切った4つの平均値を直近から100%、50%、30%、20%の割合いを掛けて合計し、これがランキングポイントとなる。
※つまり、過去4年間の試合が対象ではあるが、より直近の試合の影響が大きいということ。
強豪国にワールドカップで引き分けた場合と弱小国に親善試合で大勝した場合のポイントを比較
FIFAランキングはまぁ、過去4年間の国際Aマッチ(直近の試合をより重視)の結果の積み重ねで、より重要な試合で、より強い国に勝つと多くのポイントがついて上位に上がるって感じですね。
そして同じ国際Aマッチでも、親善試合などで下位ランキングの国に勝っても影響は少なめってことです。
もちろん負ければポイントゼロなので、強豪国に接戦の末負けるよりも、弱小国に接戦の末勝つ方がポイントとしては上にはなりますが・・・・。
では、強豪国にワールドカップ本戦で引き分けた場合と、弱小国に親善試合で大勝した場合はどっちのポイントが高いのか、ちょっと計算してみます。
A ⇒ 引き分けなので勝ち点1
B ⇒ ワールドカップ本戦なので4
C ⇒ 1位の国なので200
D ⇒ そのときの1位の国が南米の国で1.00と仮定
1×4.0×200×1.00=800
勝った場合は単純に、この3倍ですから2400ポイントになりますね。
A ⇒ 勝ちなので勝ち点3
B ⇒ 親善試合なので1.0
C ⇒ 150位以下の国なので50
D ⇒ アジアの国で0.85と仮定
3×1.0×50×0.85=127.5
全然、ワールドカップで強豪国と引き分ける方がポイント高いですね。
それだけ 重要な試合であること、対戦相手が強国であることが 重要視されるってことです。
けど、負けるとポイントは0なので、強い国に大接戦の良い試合をしても負ければ評価されないことになります。
逆に弱い国に大接戦の末勝利しても、10点差で勝っても同じ評価です。
ただ、先ほど説明したように 、このポイントがドンと付くのではなく、あくまで12ヶ月の平均を出すための1つの試合のポイントとなるわけです。
FIFAランキングの問題点
FIFAランキングは1993年から始まったのですが、より多くのサッカーファンの主観とランキングを出来るだけマッチさせられるようにと、ポイントの算出方法が1999年、2006年と2度に亘り改定されています。
1つ前の方式だとヨーロッパや南米の国々のランキングが実力よりも低めになり、逆にアジアや北中米の国々のランキングは高く評価される結果になっていました。
それを問題視しての改定ですが、今度はヨーロッパや南米の強国と対戦する機会の少ないアジア勢などは、例えワールドカップ本大会などで良い結果を残せたとしても、多くのアジア内の試合でポイントが相殺されること等の原因により、 ランキングを上げていくのが困難な状態に なっています。
今後も問題点を少なくするために、改定は行われていくかもしれません。
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