フケって出やすい人もいれば、何日も頭を洗ってなくても出ない人もいます。
けど、年齢的に言えば成長期でもある思春期の頃、そう中学生くらいの多感な時期に、急にフケが出やすくなる事が多いんですよね。
今日は、なぜ中学生はフケが出やすいのか、そもそもフケって何なのか、フケを止めるにはどうすれば良いのかについてまとめてみました。
目次
フケの正体
頭を掻くとボロボロと白いフケが落ちてくる・・・すると、なんだか不潔なように見られますよね。
実際、頭を何日も洗っていないとフケが出やすくなります。
けど、 毎日しっかり頭を洗って清潔にしていてもフケが出る人は出る んです。
なんなら、頭を洗ってお風呂から出てすぐにでもフケが出たりもします。
そもそもフケって何なのかご存じですか?
フケは頭皮の角質細胞が剥がれ落ちたものなんです。
もう少し詳しく説明します。
私たちの頭皮は、身体の他の部分の皮膚と同じように新陳代謝により常に新しく生まれ変わっています。
これを、ターンオーバーと言います。
頭皮は4つの層に分かれていて、内側から〝基底層⇒有棘層⇒顆粒層⇒角質層〟と重なっています。
この一番内側の基底層で角化細胞というものが生まれ、生まれた角化細胞が一番表の角質層に達して角質細胞となります。
角質細胞は角質層に積み重なり、最後に垢として剥がれ落ちたのがフケの正体なんです。
つまり、誰でも頭皮からフケは出ているのですが、正常なターンオーバーであれば、剥がれ落ちた角質層は小さくて見えないか、あるいは洗髪したときに一緒に流れ落ちていくので気付かないだけなのです。
ですから普段フケが出ない人でも、何日も頭を洗わないでいるとフケを洗い流していないため、目立ってくるようになるんですね。
中学生にフケが出やすい理由
年齢によってフケの出やすい時期というのはあります。
もちろん、赤ちゃんであろうと、ご老人であろうとフケがたくさん出る人はいます。
しかし、全体的にフケが多く出ることに悩まされる人が多い年代は、成長期、思春期でもある中学生の頃なのです。
では、どうして中学生はフケが出やすいのでしょうか。
それは、先ほども話に出てきた 新陳代謝の影響 です。
〝新陳代謝〟とは、新しいものが古いものと次第に入れ替わることをいいます。
我々人間の新陳代謝は、 生きていくことに必要な物質を体内に取り入れ、用済みとなった古い物質を体外に出すこと です。
成長期である中学時代は、成長ホルモンが多く分泌されます。
そして成長ホルモンは、新陳代謝を促す作用があります。
ですから、中学生の頃は、他の年代よりも遥かに新陳代謝が激しく、どんどん頭皮もターンオーバーしていくんですね。
ちなみに、身体の部位によってターンオーバーのサイクルは異なり、また個人差もあり、年齢とともに新陳代謝は低下しサイクルも長くなる傾向ですが、その期間は28~56日くらいだそうです。
新陳代謝が活発なことは良いことなのですが、ただ、頭皮環境だけを見ればフケが出る原因の一つになるわけです。
また、その他の要因としては、フケの出方は小学生時代と特に変わっていなかったとしても、中学に入り制服を着ることで、肩に落ちたフケが目立ちやすいという外的要因があります。
それに、多感な時期ですので気にし過ぎることや、環境が変わることによるストレスなども原因の一つとして考えられます。
2種類のフケ
フケには乾性フケ(カンセイフケ)と脂性フケ(アブラショウフケ)の2種類あり、 それぞれ対処法が異なる ことを頭に入れておいてください。
乾燥フケは頭皮の乾燥を原因とするフケです。
乾燥しやすい冬に出やすく、 パラパラしたフケ はこちらです。
一方、脂性フケは頭皮の皮脂が過剰分泌されることで、頭皮に誰でもいる常在菌が大繁殖してしまいます。
本来は頭皮保護の役割を持つ常在菌が増えすぎると、頭皮が刺激され脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)を引き起こします。
そうすると炎症によって脂質を含んだ角質が剥がれ落ちます。
つまりこれが ベタッとしたフケ です。
頭を掻いて、爪の中に入ったり、指に付着するフケはこの脂性フケでなんです。
思春期のフケ対策は?
しっかり頭を洗っても洗っても出てくるフケ。
対策としてはどうすれば良いのでしょうか?
それは、先ほどお話しした乾性フケと脂性フケによっても異なってきます。
乾性フケ対策
乾性フケは頭皮が乾燥しているのですから、当然、保湿をする必要があるわけです。
季節的なもので冬はどうしても乾燥しますから仕方ないのですが、まず一番大きな問題は シャンプーの仕方とシャンプーの種類 です。
間違っても爪を立ててゴリゴリ洗うなんてことは止めてください。
シャンプーを替えてからフケが出てくるようになったって人も多くいます。
その場合は、元のシャンプーに戻せばいいわけですが、それでもダメならフケ用の薬用シャンプーもあります。
正しい洗髪の仕方とシャンプー選びについてはコチラをご覧ください。
⇒ フケ対策の正しい頭皮の洗い方と手順|お薦めシャンプーは?
あとは、どうしても乾燥すると痒みも出るので、痒くなっても出来るだけ掻かないこと。
間違っても爪を立てて掻くなんて事は止めましょう。
頭皮に傷が付くと余計にフケが出る原因となります。
脂性フケ対策
脂性フケの原因は、先ほどもお話ししたように過剰な頭皮の皮脂ですので、これを取り除かなくてはなりません。
しかし、だからといってやたらと洗浄力の強いシャンプーを使えば良いというものでもありません。
酷いようなら迷わず病院に行くべきです。
病院の事や薬についてはコチラで詳しく書いています。
⇒ フケが止まらないときの病院は何科?脂漏性皮膚炎?薬は何を使う?
あと、コーヒーに多量に含まれるカフェインには皮脂の分泌を促す力があるようです。
脂性フケが出ている人でコーヒーを結構飲む場合は、1日1杯までなどある程度抑えた方が良さそうです。
また脂っこい食べ物や刺激の強い香辛料、それに糖分などの摂取も控えると良いでしょう。