身長は、骨端線(成長線とも)と呼ばれる成長軟骨の部分が成長、つまり骨が長くなって伸びていきます。
もちろん、骨だけでなくその周囲の筋肉や神経なども成長しますが、成長期に急激に伸び過ぎるとそれに追っつかないこともありますね。
この骨端線は大人になると硬い骨になってしまいます。
そうなると、骨は伸びませんので身長の伸びは止まってしまうということなんです。
大人といっても20歳ってわけではなく、個人差はありますが骨端線が残っているのは男性で17~18歳、女性で15~16歳くらいまでと言われています。
イメージ的に身長の伸びがかなり少なくなっている時期ですね。
けど、中には20歳を過ぎても毎年身長が伸びている人もいるにはいますが、まぁ、レアケースです。
それでは、既に大人になっていてすっかり成長は止まってしまっているけれど、どうしてももっと身長が欲しい!って方に興味深いお話しをしたいと思います。
目次
大人になってから身長を伸ばす方法は大腰筋にあり?
大人になってからは骨が成長して背が伸びることは、普通は期待できません。
では、どうやったら大人になってからでも背を伸ばすことが出来るのか・・・
それは、やはり身体の歪みをなくすことなんですね。
特に骨盤の歪みを無くすことは重要です。
骨盤の歪みが改善すると、O脚やX脚も改善しますし、姿勢もよくなります。
また、実際25歳くらいでも骨端線が残っている人もいるようですので、
もし、まだ骨端線が僅かでも残っていれば、身長を伸ばす助けにもなります。
この骨盤の歪みを正す方法もいろいろありますが、簡単でそれでいて効果がありそうなのが〝大腰筋〟という筋肉を伸ばすことです。
大腰筋とは腰椎と大腿骨を繋ぐ身体の深部の筋肉で、腸骨筋と合流して腸腰筋となります。
深部の筋肉、つまりインナーマッスルです。
もちろん効果が出ない人もいますが、人によっては大腰筋を伸ばすことで2cm程の身長アップの可能性もあります。
それでは、この大腰筋の伸ばし方の具体的な方法をご紹介します。
実践!大腰筋伸ばし
2人でやる大腰筋ストレッチ
※ひざを立てると大腰筋が緩んだ状態になります。
▼
②協力者に膝を持って、左右に揺らしてもらう。
※揺らされる人は力を入れず楽にしてください。揺らす人は無理のない範囲で左右均等に膝を倒す感じで揺らしてあげてください。
1分ほどすればOKです。
たったこれだけ。
1人でも出来なくはないですが、最初は協力して揺らしてもらうのが良いでしょう。
1人で出来る大腰筋ストレッチ
▼
②壁に横に向いて立ち、壁側じゃない方の足を台に乗せ、壁側の手を壁につき、壁側の足をダラ~ンとぶら下げる感じにし、そのままの姿勢をキープ。
※30秒ほどでOKです。
※反対足も同様に。
▼
③次は腰を捻って壁に両手をついた状態で、②と同じようにします。
※これも片側30秒ほどで、両側でしてください。
とっても簡単で時間もかからず、何よりもしんどくありません(^^)
これで、身長が伸びたらめっけもんです。
もちろん、継続が大事ですよ!
イリザロフ法で骨を切って伸ばすのは現実的なのか・・・
イリザロフ法はこんな手術
〝イリザロフ法〟とは、本来、骨折などの治療で行われていた方法で、特に下腿骨(膝から足首にかけての骨、脛骨と腓骨)に有効です。
事故や病気で著しく脚が短くなった場合や、骨を欠損してしまった場合などに行われます。
酷いO脚の治療にも使われることがあるようです。
その方法を聞くと至って単純明快。
両足の骨を切り、その切った骨の間に隙間を作り、そこに新しい骨が形成される。
それを少しずつ伸ばすことで、新しい骨の部分が増えて、その分だけ足が長くなり、身長が高くなるという仕組みです。
これだと、手術の必要はありますが、確実に背が伸ばせそうですね
(๑˃̵ᴗ˂̵)و
けど、ちょっと待ってください。
手術って言っても色々ありますが、いざ受けるとなると簡単なものではありませんよ(=_=)
この、あとほんの少しでも身長が欲しいと願っている人にとっては夢のような治療法であるイリザロフ式創外固定ですが、手術は手術です。
そこのいはいろんなリスクが潜んでいます。
イリザロフ式創外固定のリスクとは?
手術代
まずは、お金の問題です。
健康保険は病気やケガの場合に使うことが出来る保険です。
ですから事故で骨折して転移が酷かった場合や生まれつき骨が短い場合などでは、イリザロフ法を行っても健康保険は適用されますが、「もっと身長を伸ばしたい!
もっと足を長くしたい!」といった美容整形的な目的では健康保険は効きません。
つまり全額実費になります。
そして、健康保険の効かない診療は〝自由診療〟といいますが、自由診療はその名のとおり病院が自由に値段設定が出来るので、そもそも病院によっても値段は違いってきます。
ただ、日本でイリザロフ法を受けられる病院はほとんどないので、あってもライバルのいない状態なので必然的に料金は高くなるでしょう。
一説によれば、なんやかんやで片足1,000万円と言われていましたが、国内でやっているところを見てみると両足で700万円(税別)となっていました。
痛み
骨を切るといっても、当然麻酔はするわけで、そのときの痛みのことではありません。
もちろん手術後に麻酔が切れれば激痛です
(~_~;)
イリザロフ法は創外固定器という装具をつけるのですが、これを付けるために足に穴をあけるんです( ゚Д゚)
これも結構、痛みが出るようです。
そして、骨はイリザロフ法で伸びていきますが、骨の周囲の筋肉や神経は伸びません。
これらが骨と一緒に引っ張られることで、激痛を伴うようです。
ですから最初は1mmずつだったのた、次第に0.5mmずつしか耐えられなくなり、終いには予定どおり伸びていない段階で断念ってことになりかねないってことです。
あまりもの激痛で、1cmほどで断念してしまう人もいるんだとか・・・・
炎症・感染症
皮膚と創外固定器の接触で、皮膚の炎症が起こります。
これは、ほぼ避けようがないようです。
あとは、感染症にかかる危険性も少なからずあるようです。
25%以上の頻度だとか・・・・
傷痕
手術痕はもちろんのこと、ピンが刺さっている位置に目立つ傷痕がケロイド状になり点々と残ります。
結構目立ちます。
ですから、美容目的で脚を伸ばそうとしる女性がいるとすれば、この点だけでも断念材料になると思います。
後遺症
膝が伸びない、脚が曲がっている、足首が動かしにくい、足首が垂れたままなど、骨だけでなく筋肉や神経にも大きく影響を及ぼすので色んな後遺症の可能性があります。
そして、後遺症らしい後遺症が残らなかったとしても、運動能力は術前の8割くらいに落ちることが多いようです。
時間
骨延長する長さにもよりますし、個人差もありますが、骨を少しずつ伸ばして、伸ばした部分にしっかり骨が出来て、それを繰り返し、装具を外した後もきついリハビリが待っています。
単純に最短でも5cm伸ばすには5ヶ月はかかるようで、平均的には 創外固定器を装着している期間だけで10ヶ月 くらいのようです。
骨形成がいまいちだった場合は1年以上かかることも普通にあるようですね。
とにかく、費用面だけでなく莫大な時間を費やすことになります。