喉がしばらく痛いです。
「風邪かな~?」と思っていたら、「リンパ腫れてるやん!」と指摘されました。
うん? リンパ? が腫れている? どういうこと?
目次
喉が痛い原因はリンパ腺が腫れているから?
最近は、リンパマッサージとかよく聞きますけど、そもそもリンパって何なのでしょうか・・・・
人間の体には〝リンパ管〟という血管よりも細くて柔らかい管が張り巡らされています。
その中を〝リンパ液〟という液体が循環していますが、血液のようにポンプで体内を流れるわけではなく、骨格筋の収縮によって流れています。
リンパの働きの1つは〝排泄機能〟です。
リンパには老廃物を回収するシステム機能があります。
通常、老廃物は静脈に取り込まれて心臓まで戻るのですが、静脈に収まりきらない時はリンパ管に流れ込んでリンパ液となります。
つまりリンパは老廃物を運搬し、排泄しているのです。
もう1つのリンパの大きな働きが〝免疫機能〟です。
リンパ管は血管と繋がっているので、血液とリンパ液の中をリンパ球が行き来し、免疫ネットワークを形成しています。
リンパ管の途中には、ところどころに〝リンパ節〟というソラマメ状の濾過装置があり、ここで細菌や異物を処理していますが、このときに過剰な炎症反応が起こると、リンパ節が腫れてきます。
ちなみに リンパ腺とはリンパ節のこと です。
昔はリンパ節もホルモンのようなものを分泌する働きを持っていると考えられていたので〝リンパ腺〟と呼ばれていたのでした。
従って、今はリンパ節と呼ぶのですが、リンパ腺の方が、一般に馴染みは深いと思います。
ま、どっちでもいいです。
喉の痛みの原因は色々考えられますが、リンパが腫れているのであれば、痛みの原因はその可能性が高いですね。
いわゆる〝リンパ節炎〟というやつです
喉のリンパ節炎ってどんな感じ?
頚部(首)には、全体で200個程ものリンパ節があると言われています。
リンパ節炎になると、このリンパ節に触ると分かることが多く、炎症しているので痛みが出ます。
腫れるのは1つだけのこともあれば、腫れたリンパ節がいくつか集まっていることもあります。
これが鼻やのどに感染すると、そこから体内に侵入しようとします。
そのとき首にあるリンパ節が、細菌やウイルスが全身に広がらないように食い止めようとするのです。
つまり一般に言う〝かぜ〟から来るリンパ腺炎ってことです。
一言で風邪と言っても原因は色々で、細菌による風邪もあればウイルスによる風邪もあります。
その 細菌やウイルスをリンパ節で食い止めようと激しい戦いが起こる ことによってリンパ節が炎症するという感じでしょうか。
細菌によるリンパ節炎は、〝化膿性リンパ節炎〟ともいい、細菌がリンパ節の中で体を守る白血球などの攻撃に打ち勝って増え始めると、リンパ節の腫れも大きくなって、痛みや発熱を伴い、表面の皮膚まで炎症し熱を持つこともあります。
ブドウ球菌や溶連菌などが原因となることが多く、抗生物質で治療が出来ます。
ウイルス性のリンパ節炎は、細菌性に比べると発熱や痛みは軽いことが多く、複数のリンパ節が腫れるのが通常です。
抗生物質は効きませんが、時間の経過で自然に腫れは治まってきます。
喉のリンパ腺が痛いなら病院は何科を受診すればいい?
リンパの専門医というのがあるわけではないので、その原因が何なのか分からなければ、何科が一番良いかは判断出来ません。
かかりつけ医があるのならまずはそこへ 、特にかかりつけ医がないのであれば、一般的には内科か耳鼻咽喉科となるでしょう。そして、そこから専門医での診察が必要であると判断されれば、他院を紹介してくれます。
首回りのリンパ節が腫れる原因は、上記で紹介した細菌性やウイルス性の他にも
結核性リンパ節炎、組織急性壊死性リンパ節炎(菊池病)、悪性リンパ腫、EBウイルス、川崎病、風疹、性行為感染症など様々です。
とにかく、 思いもよらない病気が原因であることもあります ので、長引く場合は放置せず、しっかりお医者さんに診てもらうようにしましょう。