子どもが学校からアタマジラミが流行っているというプリントを貰ってきました。
あぁ、アタマジラミの季節なのかぁと思いましたが、シラミに季節感はなく、1年中流行るときは流行るそうです。
目次
アタマジラミってどんなやつ?成虫は?卵は?
アタマジラミを知っていますか?
ヒトジラミという虱(しらみ)の一種で、その名のごとく頭髪に寄生し、頭から血を吸います。
血を吸われることで頭が痒く(かゆく)なるんですね。
まぁ、蚊に血を吸われて痒くなるのと同じようなもんですが、問題は頭髪に住んでいるのでいつまでもいて、髪の毛に卵を産み付けて増えていくってところです。
アタマジラミの成虫は2~4mmほどの大きさで灰黒色、ノミのように飛び跳ねることはなく歩くのみです。
1日に約8個の卵を産み、一生に200~300個も産みます。
大きさは0.5mm程の楕円形の白っぽい卵で、1週間ほどで孵化し、半月程で成虫になり約1ヶ月間の寿命です。
ただ、人の頭でしか生きられないので、頭から落っこちれば2日ほどで絶命します。
現在のアタマジラミ
日本では昔、第二次大戦後には衛生面の不備によって大発生していました。
DDTという殺虫剤を子ども達に吹きかけて駆除している光景をテレビなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
ただDDTには強力な殺虫力があるものの残留毒性が強いため日本では1971年以降は使用禁止となっています。
しかし、生活水準の向上と衛生面の改善によりアラマジラミの発生は非常に少なくなりました。
毎日入浴して洗髪する条件下では、アタマジラミは生活しづらくなり、日本では1950年代にほぼ消滅したのでした。
ただし、1970年代から僅かずつ発生しており、1980年代からはやや増加の傾向を辿っています。
その理由としてはアタマジラミ側の要因として、薬への耐性を持った個体が増えてきたことがあります。
そして、人の側の要因として、一度消滅状態になったことから伝統的なシラミへの対応の知恵が途絶えたことが挙げられます。
昔は当たり前にあったアタマジラミの知識が親にもなく、子どもにシラミが発生してもなかなか気付かずに、大繁殖を始めてようやく気付くといったパターンです。
アタマジラミの感染経路は?
今では、初夏に小学校や幼稚園、保育所などで集団発生することが結構多くあります。
主に子供同士の頭や髪の毛の接触で感染しますので、ふとん、枕、帽子などを一緒に使ったり、プールの季節に流行ることが多いようです。
ただ、アタマジラミがプールを 泳いで他人の頭に移動するわけではなく 、脱衣カゴ、スイミングキャップ、タオルやヘアブラシの共用などで移ります。
特に注意するのは脱衣カゴでしょう。
直接衣類を入れずに袋に入れておくのがベストです。
ただ移動は、髪から髪への直接の接触が確率も高いので、頭をくっつけて遊んだりする幼児、特に集団生活をしている保育園や幼稚園で最も発生しやすいようです。
アタマジラミの駆除はやっぱり病院に行くべき?
病院に行くなら何科かと言われれば皮膚科になります。
ただ、皮膚科にいったとしても、特にすることはなくアタマジラミがいることを確認し、薬局でスミスリンシャンプーを購入するよう言われるのが関の山です。
そして、スミスリンは市販薬ですので保険適応外ですから、病院を通すよりも普通にドラッグストアで買う方が安いのです。
ですから、アタマジラミがいることが分かっているのであれば、皮膚科にいく意味は、痒みが酷い場合に、痒み止めの薬を処方してもらう場合くらいでしょう。
アタマジラミの対処法
では最後に、アタマジラミがうつってしまった場合の対処法をご紹介します。
専用の櫛を使う!スミスリンだけじゃイタチごっこにも!
アタマジラミの駆除は基本的には、ピレスロイド系の薬剤が入ったスミスリンシャンプーで頭を洗ったり、スミスリンパウダーを頭に振り掛けたりします。
病院に行ってもそうするように言われます。
しかし、近年ではこのピレスロイドの耐性(抵抗力)を持ったアタマジラミが増えてきているのです。
また、ピレスロイド系の薬剤はゴキブリや蚊を殺す家庭用殺虫剤の多くに含まれている成分で、決して人体にも良いものではありません。
そしてスミスリンシャンプー等をすることでアアマジラミの成虫や幼虫を完全に駆除できたとしても、卵は完全に駆除しきれません。
その駆除率は70%程度だそうです。
従ってスミスリンシャンプーしたとしても梳き櫛での卵の駆除も必要になってくるのです。
しかし、シャンプーに付属している梳き櫛では隙間が大きく、完全に駆除しきれずにまた卵からアタマジラミがかえるという悪循環が有り得るのです。
そこでお薦めなのが、極細ステンレス製のアタマジラミ専用梳き櫛のニットフリーコームです。
ちなみに〝ニット〟とは〝シラミの卵〟のことです。
ニットフリーコームを正しく使えば、スミスリンを使わなくても梳き櫛のみでの完全駆除が可能です。
使い方としては、梳き櫛を乾いた頭髪に使えば髪によっては結構引っかかり痛いので、シャンプーリンスした直後に風呂場でやるのが良いでしょう。
必ず 髪の毛を少しずつ小分けにし根元から梳いて 、お湯をはった洗面器の中で梳く度にコームをゆすげば、卵や成虫がいれば浮いてきます。
シャンプー直後ですので、基本的にゴミはとれていますので、小さな点が一つでも浮いてくれば、それは間違いなく、卵か幼虫か成虫なので一発でわかります。
卵がたくさん生み付けられている場合は、卵がごっそり取れたりします。
特に両耳の後ろ側、後頭部、側頭部に多いです。
スミスリンシャンプーは4回分(10日間)で3,000円近い値段です。
しかも、それで除去しきれなければ2本目、3本目となり1ヶ月以上たっても完全除去できずに苦しんでいる人もいるようです。
そして、それだけの量を使えば、金銭的な負担だけでなく頭皮にも大きな負担が掛かっていることでしょう。
早く確実に駆除したいならニットフリーコームで丁寧に卵を梳き取りましょう。
もちろん、更に確実にというならニットフリーコームで卵を除去しつつ、スミスリンシャンプーを使うという方法もありますが、私はニットフリーコームだけで十分だと思います。
ただ、ニットフリーコームはドラッグストア等ではあまり売っているのを見かけません。
なければ、アマゾンや楽天で翌日に届くものを探しましょう。
【国内正規品】ニットピッカーフリーコーム シラミ・卵 専用すき櫛 新品価格 |
てっとり早いのはやっぱボウズにすることです
男の子限定にはなってくるでしょうが、一番手っ取り早いのは丸坊主にしてしまうことです。
アタマジラミの卵は髪の毛の根元から5~10mmほどの位置に産卵する事が多いので、坊主といっても長さは出来れば3mmくらいまで刈り込んでしまうのが良いでしょう。
ちょっとの差なのですが3mmに抵抗があれば6mmでもOK。
それより長いと効果が無いってわけではないですが、短いほど確実性が上がります。
シーツやタオルなどの洗濯はどうすればいいの?
シーツやタオルの共用はもちろん禁止です。
ソファーなどで寝転んだり、頭を付けるのも極力避けるべきですね。
そして、枕カバーや布団カバーなどのカバー類はすべて熱湯消毒が理想です。
帽子も毎日同様に洗濯。
成虫、幼虫は40℃以上、卵は60度以上で死滅するらしいので、60度以上の熱湯をおふろ場に用意し浸け置き、その後洗濯するのがいいでしょう。
時間は最低5分、出来れば10分以上ってとこです。
ただ、60℃のお湯で毎日浸け置きして洗濯って、想像以上の大変さです・・・・。
そこまでしなくてもしっかり洗濯すれば大丈夫って意見もありますが、こんな方法はどうでしょう?
上記でご紹介したニットフリーコームの国内正規品を販売するソルトジャパンによれば、「乾燥機による乾熱処理の場合、70℃で10分、55~60℃では30分間で死滅効果があるといわれています。」とのことでした。
乾燥機のあるご家庭なら、これがいいですね(^^)
●学校への報告はどうするかなどアタマジラミの周辺情報はコチラをご覧ください。
⇒ アタマジラミは学校に報告?大人も感染?まつ毛とまゆ毛は?ヘアーキャストって何?