つい先日の11月30日、男子に引き続き、女子7人制ラグビーの日本代表〝サクラセブンズ〟が、来年のリオデジャネイロオリンピックの出場権を獲得しました(^_^)/~
ところで、7人制ラグビーって何なのでしょうか?
五郎丸フィーバーの起こったラグビーのワールドカップ、あれは15人制です。
といいますか、ラグビーって15人でするものという固定観念がありました。
しかし、セブンズと呼ばれる7人制も別に最近出来た競技ってわけではなく、その歴史は19世紀にまで遡り、今ではワールドカップやワールドシリーズも行われていますし、来年からはオリンピックの正式競技にもなるって感じで結構メジャーな感じもあります。
それでは、7人制と15人制の違いや、7人制のポジション、13人制のラグビーなどについても触れていきたいと思います。
目次
7人制ラグビーと15人制ラグビーの違い
人数と試合時間
7人制と15人制の大きな違いは、まず当然プレイする人数が全然違いますね(^^)
人数は全然違いますが、グランドは同じ寸法なんです。
そして、人数の次に大きく違うのが試合時間です。
15人制は通常40分ハーフ(前半40分、後半40分)ですが、7人制はなんとたったの7分ハーフなんですよ(*゜Д゜)
決勝戦では10分ハーフなどありますが、基本7分です。
ハーフタイムは15人制10分に対し、7人制は2分です。
戦い方や試合の特徴
7人制は、15人制と同じフィールドで人数は半分以下なので、おのずと皆が走り回ることになり短時間に多くの体力を必要となります。
そして、戦い方が結構違います。
15人制では多くみられるスクラムで押し合うフォワード戦よりも、スピード勝負のバックス戦がよく見られます。
ですから15人制に比べ、フィジカルの強さよりも最後まで走り続けられる持久力とランニングスキルを高く要求されます。
そして、ディフェンスを突破するとそのままトライになるケースが多いので、下がりながら攻めることも多く、ボールの動く速さは15人制に比べて遅くなりがちです。
15人制と比べ、1人当たりのスペースが格段に広いので、攻撃では広いスペースをどう抜いていくか、逆にディフェンスでは広いスペースを少ない人数でどう守るかとがポイントであり、見どころでもあります。
そして見る側からすると、試合時間のわりに得点シーンが多いので、余りラグビーに詳しくなければ尚更、内容が濃くて面白いんじゃないかと思います。
そして、15人制だと人数が多すぎて、ゴチャゴチャしてて分かりにくいのが、7人制だとスッキリして、見やすいっていうのも特徴です(^^)
あと、番狂わせがほとんど無いと言われるラグビーですが、7人制はそうでもありません。
試合中のルールなどの違い
15人制に対して、7人制のルールは以下のような違いがあります。
・15人制 得点された方がキックオフ
・07人制 得点をした方がキックオフ
・15人制 地面に置いて蹴るプレースキックが多い
・07人制 地面にいったん落として蹴るドロップキックのみ
15人制は別にドロップキックでもいいんですが、難易度が上がりますので、普通はプレースキックです。
7人制がドロップキックだけなのは、プレースキックだと時間がかかるからです。
プレースキックがないのでキックティーを使うこともありません。
・15人制 FW8人で組む
・07人制 FW3人で組む
7人制のスクラムは15人制ほど押し合わない感じ。
・15人制 3人
・07人制 5人
7人制は、ディフェンスを抜けると直ぐにトライになるので、レフリーが常にボールと平行して走り回る必要が出て来ますが、世界のトッププレイヤーには追い付けず、微妙なトライ判定が出来ないので、両サイドのインゴールにレフリーを置く形になりました。
・15人制 一試合ごとに先発と控えの背番号を決まる。
・07人制 一大会ごとに固定の番号となる。
他のスポーツから考えると15人制の方が特異ですね。
7人制ラグビーのポジションと特徴
15人制ラグビーのポジションは大きくフォワード8人とバックス7人に分かれます。
詳しくはコチラをご覧ください
⇒ラグビーのポジションをざっくり簡単に一言で教えて!
そして7人制ラグビーもフォワードとバックスに分かれ、その人数は3人と4人で、15人制とは逆にバックスの方が多くなります。
それでは、サクッと各ポジションの説明です。
FW(フォワード)
スクラムを組むので大きい選手が担当することが多い。
ボールの確保が主要な仕事だが、15人制と違いトライもとる。
7人制唯一、2人いるポジション。
#2 フッカー
スクラムで、フッキングをする。
フッキングってのは、スクラムに投入されたボールを後ろの味方に蹴り渡すこと。
7人制はスクラムの優越があまり無いので、FWも走力重視になります。
BK(バックス)
エース的なポジション。
オフェンス時は15人制のスクラムハーフの仕事をする。
他の選手を走らせ、自らも走る。
ディフェンス時は、最後尾まで下がり、ラインコントロールやスペースのケアなど15人制でいうフルバックの仕事をする。
#5 スタンドオフ
司令塔の役割。
ボールをキープして、相手の穴をついていく。
15人制と役割は似ているが、自ら走ることも多い。
#6 センター
大型の選手が多い。
ディフェンダーでもありフィニッシャーでもあり、ボールを持って走る場面が多い。
相手のラインをブレイクする大事な役割を持つ。
#7 ウイング
ウイングと言えばトライを取るのが仕事だが、セブンズの場合は、それほど多くはならない。
13人制ラグビーもあるって知ってた?
ラグビーにはラグビーユニオンとラグビーリーグという2つのスポーツに分けることが出来ます。
日本でも行われている大多数の15人制がユニオンで、オーストラリア東部などではユニオンよりさかんなのが13人制のリーグです。
7人制はユニオンにもリーグにも存在します。
元々は、プロを認めないユニオンから分裂したのがリーグで、かつてはリーグでプレーしたらユニオンから追放される状況でしたが、現在はユニオンがプロ化したため、人材交流もあります。
分裂した頃は、元々同じスポーツでしたので、ルールは同じものだったのですが、既にお話ししたようにユニオンは15人制で、リーグは13人制となっています。
そして、人数以外にルール的に一番違うところは、ラグビーリーグがラックとモールを排除したことです。
ラックとモールとは、一言でいうと密集です。
ラックは密集の中でボールが地面に置かれている状態で、モールは密集の中で人がボールを持っている状態です。
これをなくしたのは、ゲームを流動的にさせることに重きが置かれたからです。
そして、ラグビーリーグはスクラムやキックの頻度が少なく、スクラムは押し合いが無く形だけで、ほとんどボールの投入側がボールを獲ります。